縁側日記(32)鳥の王様
さて、今回は『鳥の王様』を紹介いたします。
皆さんは鳥の王様って何だと思いますか?
やっぱり鷲や鷹と言った猛禽類でしょうか⁉
諸説ありますが、実は『ミソサザイ』と言う小鳥なんですよ!
しかもこのミソサザイ、日本で最も小さな鳥の一つなんです!
では何故、鳥の王様になれたのかというと色々な童話に語り継がれてるので少し紹介いたします。
先ずは「日本昔ばなし」の『ミソサザイは鳥の王様』でアニメ化された岩手県や兵庫県の民話をもとにしたお話です。
ここでは鷲や鷹と競ってイノシシを退治して王様となった。
しかし他の鳥たちは誰も認めてくれず、それが不服で今でも「チッ、チッ」と舌打ちばかりこぼしているという落ち着きです。
北海道でも、人間を食い殺す熊を倒すためにミソサザイが先陣を切って熊の耳に飛び込んで勝利したという『アイヌ伝承』があるそうです。
しかも、日本だけではなく世界各国でも色々な童話や伝承で語り継がれているようです。
グリム童話の『ミソサザイと熊』と言うお話では、「四足動物軍」と「野鳥連合」の戦いに、総大将ミソサザイが勝つというお話です。
スコットランドの民話では、一番高く飛べたものを鳥の王様にするという競争でワシの首に掴まり最高点で「ピョン」と飛び跳ね一番になって「鳥の王様」になったという。
この民話は私が小学生の時に教科書にも出ていたような記憶がありますね。
その他にもミソサザイのドイツ語名には「王様」という意味があるとか、コマドリを「神の雄鳥」ミソサザイを「神の雌鳥」とした伝承とか、色々な国で親しまれている鳥のようですね。
さて『ミソサザイ』あまり聞きなれない方も多いかもしれませんが、色々な物語に語り継がれるくらい実は身近な野鳥で、見つけてしまえば割と観察しやすいので皆様も一度挑戦してみてはいかがでしょうか?
見つけれればそんな伝説の生き証人になれるかも。
今回はそんな伝説にもなっている野鳥(小鳥)の紹介でした。
2023年5月8日